ミノファーゲン製薬について

社長挨拶

代表取締役社長 宇都宮徳一郎

株式会社ミノファーゲン製薬は、創業者宇都宮徳馬により合資会社ミノファーゲン製薬本舗・蓑内免疫研究所として設立され、今年で創立86周年を迎えました。これもひとえに、皆様のご愛顧、ご支援の賜物と心より御礼申し上げます。

今年6月7日付の日本経済新聞の私の履歴書に、私どもにとってゆかりのある研究者のお名前が登場しました。分子標的薬の開発でノーベル賞を受賞した京都大学の本庶佑先生は、京都大学医学部に入学後に基礎研究に進むきっかけとなったのが、柴谷篤弘先生の著作「生物学の革命」(1960年刊、みすず書房)「やがてDNAの異常を外科手術のようにピンセットで治す日がくるであろう」を読まれたことだったそうです。柴谷先生は京都帝国大学卒業後、戦後の一時期、ミノファーゲン製薬研究部に所属し研究活動をされておりました。戦後の厳しい時代に、ミノファーゲン製薬研究部が柴谷篤弘先生をはじめとする当時の第一線の研究者が集っていたことを物語るエピソードです。私たちはこの創業時の精神を引き継いだ「企業理念」に基づき開発型のグローバルニッチファーマを目指しています。

エーザイ株式会社からライセンスを受け、平成28年6月に国内で上市した皮膚T細胞性リンパ腫治療剤「タルグレチン®カプセル75mg」(一般名:ベキサロテン)の売上は堅調に推移しており、今年6月には成人T細胞白血病(ATL)の適応症の追加が承認されました。また香港では今年7月、マカオでは2月に現地販売パートナーの協力を得て販売承認を取得しました。今後中国本土においても上市を目指し現在現地パートナーと治験を進めてまいります。

また、国内の「強力ネオミノファーゲンシー」(以下SNMC)とグリチロン配合錠(以下GLT)については、EAファーマ株式会社との販売契約を円満のうちに終了し、10月1日より自社販売体制に移行いたしました。

一方、主要マーケットである中国市場は、医療費抑制を目的にした集中購買制度が全土に広まったことにより大きな影響を受けてきましたが、新たな現地パートナーのもとに新規販売ルートの開拓を図ったこと等により中国での売上も底打ちしたものとみています。国内でも、前年度新たに受託加工の受注に成功し、今後は堅調な業績を刻めるものと考えています。

私どもは、患者様とそのご家族のベネフィット向上を願い、コンプライアンスを遵守し、安全で高品質な医薬品提供を続けることによって世界の人々の健康福祉に寄与してまいります。今後とも引き続きご理解と支援を賜りますようお願い申し上げます。


令和6年(2024年)10月

このページのトップへ